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AutoReserve 等を開発する株式会社ハローのテックブログです。スタートアップの最前線から本質的な価値を届けるための技術を紹介します。

プログラミング未経験ビジネス職メンバーがSQL覚えたら最強になった件

こんにちは!

株式会社ハロー、マーケティングチームです。日頃は、サービス全体の設計やAutoReserveの問い合わせ数増加施策などグロース全般を担当しています。

2022年2月頃からハローでは、開発職以外の希望するメンバーがSQLを勉強することになりました。実際に学んだ過程や学んだ感想について今回はご紹介したいと思います。

知らない人のために...「SQL」とは?

データベース言語の1つで、データを検索・挿入する際に利用します。GoogleAnalyticsではアクセスデータを確認することができますが、SQLを活用することでサービスが保有しているデータを確認することができます。

例えば、

  • ユーザーの月次登録数
  • ユーザーのアカウントが保有している情報一覧
  • ユーザーのうち、日本人以外のユーザー一覧
  • レストランの都道府県ごとの登録数
  • 店舗向けに販売してるSaasの都道府県ごとの利用数

などをチェック可能です。

データベースにはたくさんのデータが保存されていますが、それを効率的に確認し、マーケティング活動や現在の状況を確認するために利用します。

SQLを勉強することになったきっかけ

ハローは、データを元に施策を考える文化自体はあったものの、ビジネス職メンバーが取得したいデータを自分で取得する方法はわからないためエンジニアに依頼し、Redashで作成してもらうという流れが一般的でした。

ただ、この運用フローだとエンジニアの業務量が増えてしまうことはもちろん、軽い気持ちで社内のデータをチェックしたい時にチェックができないという点もあり、社内でSQL勉強チャンネルを設置し希望者を中心に勉強することにしました。

勉強方法は?

ハローでは、エンジニアが自社のサービスが保有するデータをどの様に活用すべきかをまとめた「SQL道場」を準備し、それを順番に進めていくことである程度のSQLを書ける様になる環境を準備しました。

SQL道場を見ながら、実際にredashを触って少しずつ情報の取得方法を勉強していきます。最初は簡単なものが多くスラスラと進めていけますが、徐々に難しくなりエラーが出てきたり、そもそもSQLの書き方がわからなかったりとスムーズに行かないことも増えてきました。

実際に勉強してみて気づいたことですが、最初にSQLの仕組み自体を理解するため、本を読むこともおすすめです。

社内で実際のデータを元に勉強ができないという方には以下のサイトもおすすめです。回答はgoogle検索で調べるといろんな方が解説しているので独学でも進めることができます。 https://sqlzoo.net/wiki/SQL_Tutorial

大変だったこと

最初は思い通りのデータを取得することができず、エラーをたくさん出しました。数時間詰まることも・・・。その度に、エンジニアにフォローしてもらいながら学習を進めていきました。すぐに聞ける環境を会社全体で作ってくれたのはとても助かりました。

また、取得したデータが思ったデータとは違うことも最初のうちはよくあり、エラーなく表示できたとしてもレビューをお願いすることが大切だと学びました。(そのままその値を元に分析すると、間違った意思決定をするリスクもあるためです)

これからSQLを勉強しようと思っている人で、もしアドバイスをもらえる方が身近にいるというラッキーな方はぜひお願いすることを推奨します。

やってみた結果、どうなったか?

ハローのメンバーが実際に学んでみてどのような効果があったかについても、ご紹介したいと思います。

意思決定速度が向上、時間も作れる様になった

今までエンジニアがデータ分析のためにSQLを書いていましたが、メンバーが取得したいデータを自分で確認することができる様になったことでエンジニアが稼働しなくても、数値を元にアクションを決定したり議論することが可能になりました。

また、エンジニアが時間を取られることも少なくなったため開発により集中することができるようになりました。プロダクトに集中してくれる時間が増える方が会社としても早く成長することができるためすごくいい取り組みでした。

「このデータが気になったのでRedashで出してみました!」という発言が社内で増えたのもいい変化だと思います。

<実際にあった事例>

ハローでは、店舗向けにオートリザーブオーダーというモバイルオーダーシステムを提供しています。現在は、店舗が新規導入する際にメニューの登録を代行していますが、その業務の中で商品リストが正しく登録されたか2重チェックするフローが存在します。

今までだと、目視でダブルチェックをするだけで1−2時間かかっていました。今ではSQLを活用し、すでに登録されたメニューをデータベースから取得することで、ダブルチェックが50%以下の時間で終わるようになっています。

分析脳が身に付く

取得するデータは、数字であることが多いため

この施策は、◯◯の結果からわかる様に非効率である ユーザーには△△の傾向があるので、次はサービスをA案で改善した方がいい

という分析を元に議論できる様になりました。

今までは感覚で議論する場面もありましたが、メンバーが少しでもSQLを書ける様になったことでチーム全体として数字を根拠としてやりとりできる様になったこともいい変化でした。マーケティングチームとしても、セールスやその他関係者に、データを元に会話をしてもらうことは「無意味な施策を打たない」「データを大事にする人が報われる文化ができる」という副次効果があるため、今後が楽しみです。

まとめ

マーケティングチームはもちろんのこと、セールスやバックオフィスに関わるメンバーもこの取り組みに参加し、簡単なSQLなら書ける様になりました。

セールスメンバーは、売り上げや問い合わせ数、サービスが導入されている店舗の一覧を自分で出したり、分析したりすることが可能になり、エンジニアはより開発に集中するいいサイクルができています。

ちなみにハローでは各職種が同じ様な勉強をできる環境を準備しており、「figma」や「SEO」についても部活があります。これからさらにメンバー一同で成長を続けていきたいと思います。

現在ハローでは新しい仲間を募集中です!少しでも、ハローに興味を持った方はぜひお気軽に採用のフォームからご応募ください!